業務視点から見たFI主要業務3要素

SAP-FI

当記事ではFI(財務会計)モジュールにおける業務視点から見たFI主要業務3要素について、簡単に解説していきます。
※FI業務フローの解説はこちら

■業務視点から見たFI主要業務3要素

FI業務の流れはFI業務フローで解説した通り、日々の積上→月次年次の決算→財務諸表作成といった流れがありますが、FI業務の重要な業務作業単位で大きく分解すると以下の主要3要素とその他(固定資産管理(FI-AA)など)になります。
①ロジ系モジュールからの連携
②光熱費などのロジ系が絡まない随時処理
③月次/年次の決算処理(財務諸表作成や対外報告を含む)

ここでは上記3点の要素を中心に解説していきます。
※上記3点はあくまで業務作業の視点から分けた3分類です。混乱を避けるためFI業務のフローからみた3ステップとは別記事にしました。

■それぞれの解説

①ロジ系モジュールからの連携

SAPでは基本的にロジ系の連携からの会計伝票転記や仕訳は自動で行われます。
具体例を挙げるとSDからの請求書やMM(購買管理)からの請求書照合に対応した会計伝票転記やMM(在庫管理)からの入出庫に対応した会計伝票転記などがあげられます。

この仕訳や転記が自動で行われるというところがポイントで、転記規則や仕訳ルールなどの「自動で行うための仕組み」を事前に厳密に設定しておくことが最も重要な点になります。
このカスタマイズなどの設計がきちんと機能することで、自動仕訳による二重入力防止や物流と会計のリアルタイム連動による財務情報の即時性向上の恩恵を受けることができます。

ポイント

ロジ系モジュールからの連携による仕訳や会計伝票転記はSAP内で自動で行われます
きちんと自動で動作するように、事前のカスタマイズやその他設計は綿密に行いましょう。

②光熱費などのロジ系が絡まない随時処理

ロジ系などの他モジュールから連携されない取引(物流が関係ないもの)については、FIモジュールで直接会計取引を入力する必要があります。
例えば会社の経費や旅費、光熱費などの経費入力や銀行取引にて必要な入金/支払の消込処理などがこれに当たります。

FIモジュールには仕訳入力や支払処理機能が標準装備されており、これらの機能を使用します。
また、銀行データとの連携(電子取引)により業務効率化を図ることも可能です。

ポイント

ロジ系が絡まないもの(経費や銀行取引など)はFI側で直接入力します。
ロジ系からの自動連携と異なり手動入力となるため、買掛金・売掛金・固定資産などに
関連する金額を正確に入力することが重要です。
ヒューマンエラーを防ぐために、カスタマイズや運用設計の段階で
OpenFI拡張やアドオンからの一括自動入力なども検討しましょう。

③月次/年次の決算処理

一定期間の取引や資金の動きなどの情報を整理し、期間損益計算や貸借対照表作成のために調整仕訳や評価処理を行います。
主な具体例を挙げると月次決算では減価償却計算、棚卸評価、未払費用計上など、
年次決算であれば税務調整や固定資産評価、外貨換算調整などが含まれます。
※原価計算や損益分析などはCOモジュールとの連携になります。
財務諸表の作成や法定報告書への対応などが主な目的になります。

ポイント

①や②などの処理で積み上げたデータの整合性チェックと、財務諸表などの
対外的報告対応が目的です。

実務では、決算時期の駆け込み申請や不整合を正すための多方面への調整も
随時必要となり、特に経理部門には大きな負荷がかかる業務となります。
しかし、この業務は単純に負荷を軽くすれば良い(効率化すれば良い)
わけではなく、1円の狂いもない正確性が最も要求されます。

そのため、①や②のデータ積上段階での不整合を弾く仕組みや、
決算時の運用ルール整備、自動一括チェック機能の実装などにより、
正確性の確保と迅速性の向上を両立できる仕組みづくりが重要です。

■まとめ

FIの業務は大きく3つの要素に分かれますが、①も②も結局のところ、
③の決算で作成される財務諸表などの対外的報告をゴールとして機能します。

正確かつ迅速な財務処理を実現するためには、「財務諸表を作成するには
どうすればよいか」という視点を常に念頭に置きながら、運用ルールや
カスタマイズ、その他の設計を行うことが重要です。

タイトルとURLをコピーしました