COの業務フローについて

SAP-CO

当記事ではCO(管理会計)モジュールの業務フローについて、簡単に解説していきます。
COモジュールでは企業の会計について管理できます。
COもFIも会計系のモジュールですが、両者の大きな違いを一言で表すと
・FIは社外向けの報告情報を扱う
・COは社内向けの管理情報を扱う
になります。
FIは社外向けの報告を目的としたモジュールのため、配賦等は行わずその国や地域の法令に基づいた報告資料を作成/報告しますが、
COは社内向けの分析/報告を目的としたモジュールのため、配賦や内訳を精査し、経営に役立てる働きを持ちます。

■COの業務フローについて

COもSD/MM/PPのようなロジ系のモジュールのように一つの業務の流れを持っています。
ロジ系のモジュールと大きく異なる点はFIと同様にモノの動きや取引などのイベント起点でフローを流すのではなく、
随時/月次/年次といった具合に決まったタイミング起点でプロセスが進行する点にあります。
特定の伝票フローなどがあるわけではありませんが、COの業務フローは大きく分けて以下の4つで表すことができます。

SAPにおけるCOモジュール(管理会計)の業務フロー概要図は以下で表せます。

SAPにおけるCOモジュールの業務フロー解説図

①予算計画(標準原価、予算策定)
②データの蓄積(随時、日次でのデータ積上)
③データの整理(月次/年次の決算処理)
④報告データの確定と報告(分析データを基に社内経営層などに報告)
※FIが「外に向けた公式な記録(過去の事実)」であるのに対し、
COは「内に向けた戦略的な道具(現状把握と未来の予測)」のため
COの導入や設計にて念頭に置くべきは「意思決定のために、コストや利益をどのように色付けして可視化するか」になります。

■それぞれの解説

①予算計画

何が行われるか?

年度や四半期開始前に、各部門や製品生産などの予算を設定します。
※原価センタ計画で部門ごとの経費予算を登録し、
製品原価計画で原材料費や労務費から製品あたりの標準原価を算出します。

目的

以下を通じて単純に予算を決めることだけでなく経営の基準を作成し、
PDCAサイクルを回せる状態にすることが最大の目的です。
・意思決定の基準を策定
・経営リソースの適切な配分
・未来のキャッシュフローとリスクの予測

ポイント

・予算を決めて各部門や生産が開始できるようにします。
・基準を事前に策定し、実績と比較する準備を整えます。

②データの蓄積

何が行われるか?

基本的に他モジュール(MM/SD/PP/FI等)から連携されるデータが日々蓄積されていくプロセスになります。
このプロセスでCO目的の振替転記(主に原価センタ付替)を随時行うこともできますが、
月次決算などのタイミングで配賦と合わせて一気に処理することが多いです。

目的

日々の取引や物の動き、実績原価などを記録し、会計情報を日々管理します。

ポイント

・基本的に他モジュールからの連携データが蓄積されていきます。
・振替転記は配賦のタイミング(月次決算時など)と合わせて一気に処理することが一般的です。

③データの整理

何が行われるか?

月次や年次といった決まったサイクルで日常的に積上げた連携データなどの情報を一定期間で区切って整合性チェックや確定を行います。
FIと違い、金額の調整や消込ではなく振替転記(原価センタ付替)や配賦などを行います。
※配賦とは、実績原価を各部門や製品に割り振ることです。
会社の電気代などを一旦総務部などの共通原価センタに蓄積しておいて、
月次で各部門に原価として割り振ることをイメージするとわかりやすいと思います。

目的

一定期間で発生した原価を適切に各部門や製品に割り振り、正確な原価把握を実現することが目的です。

ポイント

・共通原価センタに蓄積した原価を各部門に割り振ります。
・原価センタ誤入力やその他原価センタの付替などで振替転記を行います。

④報告データの確定と報告(分析データを基に社内経営層などに報告)

何が行われるか?

②や③で蓄積されたデータの基づき、収益性分析や利益センタ会計などで報告データを作成し、経営層に報告します。
経営層は当プロセスを経て、次期の標準原価や経費予算を策定します。

目的

社内経営層向けレポート(収益性分析結果や部門ごとの損益)を作成し、経営層に報告します。

ポイント

・社内経営層に報告するレポートを作成し、報告します。
・経営層は当プロセスを踏まえ、次期標準原価や経費予算の策定を行います。

■まとめ

CO業務フローについて簡単に解説しました。
COはFIと同じく目に見える物流の動きが無いためイメージしづらいですが、
・「予算や原価計画を策定→日々の蓄積→決算整理→経営層向けレポート作成と報告という4プロセスの流れ」
・「COのポイントは経営の意思決定のために、コストや利益を如何に色付け/可視化して報告するかというところ」
この2点は理解しておきましょう。

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