FIの業務フローについて

SAP-FI

当記事ではFI(財務会計)モジュールの業務フローについて、簡単に解説していきます。
FIモジュールでは企業の財務会計について管理できます。
FIもCOも会計系のモジュールですが、両者の大きな違いを一言で表すと
・FIは社外に向けた報告情報を扱う
・COは社内向けの管理情報を扱う
になります。
FIは社外向けの報告を目的としたモジュールのため、配賦等は行わずその国や地域の法令に基づいた報告資料を作成し、報告します。
※FIのフローで使用される主要トランザクション早見表はこちら

■FIの業務フローについて

FIもSD/MM/PPのようなロジ系のモジュールのように一つの業務の流れを持っています。
ロジ系のモジュールと大きく異なる点は物の動きや取引などのイベント起点でフローを流すのではなく
随時/月次/年次といった具合に決まったタイミング起点でフローを流す点にあります。
特定の伝票フローなどがあるわけではありませんが、FIの業務フローは大きく分けて以下の3つで表すことができます。

SAPにおけるFIモジュール(財務会計)の業務フロー概要図

①データの蓄積(随時、日次でのデータ積上)
②データの整理(月次/年次の決算処理)
③報告データの確定と報告(財務諸表の作成や対外的報告)
※FIの全ては財務諸表の作成と対外的報告のためにあると言っても過言ではありません。
各フローについて設計やカスタマイズ、運用などをする際に「正常に財務諸表を作成するにはどうすれば良いか」を念頭において考えていくことが重要です。

■それぞれの解説

①データの蓄積

何が行われるか?

日々、入力が必要になった際に随時行われる処理になります。
SD/MMからの自動連携やFIへ直接経費や消込などを入力することにより、日々明細レベルでデータを積上げていく処理です。

目的

日々の取引や物の動きなど仕訳を記録し、債権や債務、資産情報を日々管理します。

ポイント

このフローは日々の債権/債務/資産を管理する役割を持ちます。
決算などを経て最終的に財務諸表の作成に辿り着きますので、この段階で誤入力など(他モジュールからの連携が上手くいかなかった、経費入力などを誤って入力してしまうなど)すると財務諸表が正常に行えません。
そのため、SD/MMからの自動連携であれば仕訳や転記のルールなどのカスタマイズを緻密に練ったり、FIへの直接入力であれば誤入力を防ぐルールや拡張によるチェックロジック挿入などを行い、
正確なデータが入力される仕組み作りが重要になります。

②データの整理

何が行われるか?

月次や年次といった決まったサイクルで日常的に積上げた債権/債務/資産などの情報を一定期間で区切って整合性チェックや確定を行います。

目的

一定期間で起きた債権/債務/資産などの情報から、不整合のチェックや調整、必要な計算を行い月次/年次の会社の成績をまとめます。

ポイント

このフローは日々積上げた債権/債務/資産などの情報をまとめ、1か月ごとまたは1年ごとの成績をまとめます。
データに不整合が起きていれば修正し、必要な計算等を済ませ、「我々はこの期間にこれだけお金や物などを動かしました」という情報を確定させます。
このとき、貯まったデータを一気に処理する必要があるため、関係者の方々には負荷のかかる作業になります。(粛々と作業するだけではなく現実のところ決算時期の駆け込み申請や不整合の正すために多方面への調整も随時必要となるためです。)
また、財務諸表作成に直結する業務のため丁寧に行う必要のあるフローであり、正確性確保と迅速性向上を行う仕組みが求められるフローです。
※カスタマイズの設定や運用ルール、チェックロジックの挿入やアドオン機能による一括チェックも検討されます。

③報告データの確定と報告(財務諸表の作成や対外的報告)

何が行われるか?

①や②で報告データを作成し、財務諸表として成績を確定させて、対外的に報告します。

目的

財務諸表を作成し、対外的に報告します。

ポイント

SAPでは①の日常の積上げや②の月次年次の確定データがあれば任意のタイミングで財務諸表を自動作成できます。
①や②は財務諸表作成のためにあり、①や②が正確でないと財務諸表が正しく作成されません。
FIの全ては財務諸表の作成のためにあると本記事の冒頭で申し上げた通り、FI(財務会計)の全ての活動は、最終的に正しい財務諸表(B/S・P/L)を作成するために集約されます。
そのため、FIの全てのシステム設計はまず「どのような財務諸表(報告書)が必要か?」というところから逆算して①②を考える必要があります。

SD/MMなどロジ系は効率的なオペレーションが目的のような側面がありますが、FIは「1円の狂いもない整合性」が必須で、如何に効率的な作業を行えるシステム設計であろうと、1円でも狂いがあると全て台無しになります。

■まとめ

FI業務フローについて簡単に解説しました。
FIは目に見える物流の動きがないためイメージしづらいですが、
・「日々の蓄積 → 決算整理 → 財務諸表作成という3つの流れ」
・「FIの目的は正しい財務諸表を作成すること」
この2点は理解しておきましょう。

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